くらえ『メタリカ』ッ!

今日、東京国立近代美術館にいってきたんですね。靉光(あいみつ)って画家の特別展がありましてそれにつられてホイホイいってきたってワケです。たぶん名前だけだと「誰だよそれ」って感じだと思うんですがたぶんリンク踏んでもらえば判る人は、ああ、この絵の人か、と思うはずである。「目のある風景」、小・中学校の美術の教科書にも、シュルレアリズムの項目で載ってたはずですよ(覚えてますか?)。
さてこの画家、この「目のある風景」は教科書だけならず、この東京国際近代美術館の常設展示においても常に飾られている※ほどに有名・かつインパクトが強いのでなんとも目に焼き付いてますが、逆にこの絵以外ともなると何一つとして思いつくところがない。特別展ともなればほかの作品もたくさん拝めるはず、と期待させてくれます。
さてこの近代美術館では覚えているところ人生初となるあの、なんていうんだ、携帯ラジオっぽいの、音声ガイトってのか?を借りて気合を入れてみる。あ、たぶん動物園で昔やったけど美術館では初めてね。
良くも悪くも何の変哲もない、絵から始まり、クレヨンを溶かして使う、独自の手法「蝋画」で一気に作風にスパイスが効き始める。やがてはライオン・目のある風景・題名は忘れたが天井から吊るされた死んだ「雉」、死と植物の対比など独自の世界観を出してゆく。しかしなぜか突如、絵がまた平凡な、独自さという「面白み」に欠けて行くのである。音声ガイドによれば同時期、日本が戦争に突入、絵を書くにも書けるものに制限が加えられていったとのことである! やがては靉光自身も徴兵され、戦後日本の地を踏むことなく帰らぬ人となる。もし無事帰ってこれていたら…と想像を働かすよりも、戦争が芸術に与える影響を目の当たりにして衝撃を受けたというところが多かった。
そんなわけで後ろ1/3ぐらいはあんまり面白くなかったんですが、最後に展示されていた三枚の自画像には再び靉光独自の世界を思わせ、後味を引かせた。
 
さて話は変わるが、久々に絵を描いてみた。こいつをどう思う?某マンガのキャラクターのつもりなんだが、判る人いるかね?
毎度ながら同じような画風なもので、いいかげん画風に創意工夫なども加えてみるか、「これが俺のスタイル」とひらき直るべきかはこれからの課題なのかもしれない。そんなことより描く枚数が少なすぎて偉そうにいえるほどのもんでもないが…


※常設展示には当美術館の所蔵品からいくつかピックアップして展示を行うため、全作品が常に展示されているわけではないのです。ただしこの「目のある風景」や一部の…いや題名までは覚えちゃいませんが、有名な作品はVIPとして常に展示されてるってワケです。