目の前にある草原を上空を旋回するデカい鳥についてのお話

デカい鳥

 ホテルの窓からボーっと外を眺めていると、目の前にある草原か開き地かの上空を、デカい鳥が旋回しているのをよく見かける。羽とか尾の形とか、単純にデカさとから察するにも日本では、否、東京都ではお目にかかることのない手の鳥であることは判る。
 日曜日にホテルの周辺を散歩していたところ、ちょうど通勤経路沿いの鉄塔のところで、二匹の鳥が鬼ごっこをしているのを見かけた。親子かな〜なんてのんびり眺めていたら、あれ、しかし追ってるのはデカい方。目を凝らすと、小さいほうは違う、カラスだ。
 デカい鳥は追撃を諦め、鉄塔に止まる。よくみると近くに巣がある。先ほど追われていたカラスも一寸上に止まって、気がつけばもう一匹、更にもう一匹とカラスの数が増えてくる。ひょっとして、之はカラスの巣か?とも思ったが、デカい鳥は何時までたっても巣を襲う気配はなく、むしろカラスが時々飛び掛っるのを翼を使って追い払っている。カラスは4羽まで増えたが、そのまま硬直。じっと上を眺め続ける奇妙な外人の姿に、通り過ぎる人々の視線が痛いのもややあり、この辺で切り上げた。
 約1時間後、散歩が終わり、ホテルへ引き返す途中、あの鉄塔を眺めると、にらめっこはまだ続いており…ん? 確かに鳥は二匹いるが、もう一匹もデカい事に気づいた。おぉ…!
 そして、昨日今日と毎朝鉄塔を眺めているのだが、いつも二匹して巣を守っているのが見える。ほほえましい光景だ。