やっとネットにつながりよった

会社への道のり

 インド人は朝が早いのだろうか。昨日25時に就寝した私は、05:30頃、ガヤガヤとおしゃべりをする女性の声でめが覚めた。次は06:30男性のしゃべり声、07:30には子供のしゃべる声と3段階に私を起こしてくれる。今は08:00時過ぎ。あいも変わらず先輩方は携帯ゲーム機の通信対戦に熱中する余裕っぷりを見せてくれるが、実際のところよく眠れなかったとか(私はぐっすりだったが夢を見ていたから多少浅かったのかもしれない)。
 話を聞くに、両者とも、シャワーが水しか出ないとのことで、今後私の部屋が共有のシャワールームになる可能性はきわめて高い。
 仕事が終わり、ホテルへとついたが、いや、正直、睡魔との闘いだった…。体が休まっていないのか単に英語が聞き取れなくて眠くなったのか…。いやいや、眠かったから聞き取れなかったんだそうに違いない。
 会社はホテルを出て、徒歩で約5分のところにある。最初は舗装された道だが進むにつれ、段々と之が崩れてゆき、終いには完全な赤茶の土の道へ。之、雨降ったらヤバいぞ…。
 昼飯は用意されたものを会議室のようなところで食らった。箱にサンドウィッチや、りんご、チリ・コンカーンなどが入っている。食べていくと何か、よく判らないが「?」が頭に浮かんでくる。このときは何が原因かよく判らない。隣に座っていた先輩が箱の蓋を指差し何かを言う。その指先を覗く私。そこには「Non Vegetarian」の文字が輝いていた。「ま、さか、之は…」とたんに食べかけていたチリ・コンカーンが喉を通らなくなる。まるで、その瞬間から、匂いが強烈になったかのようだ。諸君、ご存じない方も多いだろうが、インドの人口の約80%はヒンディー教、次の12%がイスラム教(…参考までにキリスト2.3%、スィク1.9%と続く)だ。之は何を意味するかというとインドでは一般に牛と豚が食えないということだ。当然浮かぶ疑問は「じゃあ何の肉を?」。普通に考えれば鳥だ。そう、間違っていない。だが、もう一個あるんだよ。拙者がどうしても食べられない、"羊"の肉がよ…。このとき拙者は今後、インド在中間はベジタリアンの飯しか食わねぇと誓った。
 帰り道、すばらしいことに雨あがりのぬかるんだ道を歩む(降ってたんですよ実は…)。ぐっ。極力、足音を立てな…じゃない、飛び散らないように歩いたつもりだが、ホテルへ帰るとやっぱりスーツは汚れていた。
 ホテルへつくなり先輩が「酒が飲みたい」と騒ぎ出す。「フッ、残念でした。インドにおいて飲酒という文化は一般的じゃないのよね(宗教の関係で)」と、もとより酒を飲まない私にはダメージは少ない。当然とホテルには酒は置いておらず、町へ行くにも片道40分ではナカナカ厳しい。ホテルのロビーで聞いたところ、ここから10分ぐらいのところにBARがあるらしい、と情報を入手。とはいえBAR。持って帰って飲めなさそうだ、ということで結局、本日はあきらめることにしたのだが、今ホテルにて地球の歩き方を呼んでみたところ、「南インドでよく見かけるBARの看板のほとんどは違法で…」の一文を見つけたりして…。