で、一体警察とカーストとの関係って何なの?

 リクエストがあったので警察について書きますところ、といっても、私のリスニングスキルは向上したとはいえ、大体60〜80%の聞き取り+脳内補間+後から得た知識による補間という、二重フィルタリングで話をまとめています故、100%信じないでくださいね。
 さて、昨日の話では主にカーストの生い立ちとでも申しますかについてひたすら下記m…ってほど書いてませんが(もともと2時間30で身に着けた知識なので)、その際あまり触れる事の無かった、もうちょいディープな世界に足を踏み入れて見ます。
 昨日、アーリア人が混血を避けるため、ヴァルナという制度を設けたことに触れましたが、しかし、実のところこのヴァルナを設けたころには混血は大分進んでいました。そりゃ、結局色は違えど同じ人間ですからね…(でも差別するのね)。すなわちヴァルナは厳密に言うところ混血を避けるというよりは食い止めるといった具合です。ここはきちんと調べたところにあらずですが、おそらく、この血の割合によって大きくカーストが分割されたのではないかと推測されます。
 さて、このカーストの大分類の中には更に細分化された「ジャーティ」というものがあります。これは言うならばカーストのサブクラスで職業を細分化しています。この細分化は主に職業をつかさどっており、また細分化自身はその地方によってマチマチなので一概にどのぐらいに分かれている、とはいえませんがまあ、数百、各カースト大体500ぐらいなんじゃないかとされています。ある文献(http://en.wikipedia.org/wiki/Caste)によると、「金の鍛冶屋」「銅の鍛冶屋」「鉄の鍛冶屋」なんて風に同じ鍛冶屋でも複数に分割されるケースすらあるようですね。昨日、結婚は同一カースト内でのみ行なうことができると書きましたが、実のところこのジャーティにおいてもこれは適用されており、同一ジャーティ同士での結婚のみ許可されています。それゆえかインドでは従兄弟間の結婚が認められているんですよね、今も。(兄弟は無理)
 ならば、警察の職に就くのは特定のジャーティじゃなきゃだめなわけ?と、当然の問いが浮かぶでしょう。いいえ、とりあえず私の知識の中では、まずこのジャーティという制度は生き残っていません。というのも近代化波を受け生活様式や食も大きく移り変わり、元来のそれを維持することはきわめて難しいからです。ま、この点は推測なんですけど…(なんにせよ近いうち確認しておきます)。しかしながらジャーティは消えど、カーストは以前残っており、警察の職務につくのは特定のカーストから、すなわち警察の職を持つジャーティが存在した「クシュトリア」カーストがやはり中心となっています。「王族」「武士」とも訳される当カーストは話に聞くところ、攻撃的な性格の人が多く其れゆえか、または純粋にカーストの差からか、下位カーストに対しあまりよい振る舞いを見せ無いようです。
 しかしながら、覚えておいでか、昨日チラと触れた留保制度により、下位カーストの者も特定の枠で警察の職につくことができます。ただし、あくまでこれは枠の内であって、その外はやはりクシュトリア カースト中心の世界が今も形成されているのです。
 以上、結論として警察の職務につくには前提条件として第二カーストであるクシュトリアの血をついで無いといけません。ないし、留保制度の枠はあるが、例によって大きくは開かれていません。職につく難しさそのものより、門が閉ざされた世界ということです。
 ってなところが現在私の理解している分ですが、ご理解いただけましたか>uraw氏。英語版のウィキペディアの方が日本語版より詳しいことが判ったのでなんにせよ今からそっち読んでみます。