トイレットペーパーに文明の差を覚える

 諸君らジャップが当たり前のように使用しているトイレットペーパー、このトイレットペーに一定間隔で切れ目が入っていることはご存知の通り、一定の力を加えたときにペリッと切れるようになっているわけです。なかなか紙が切れなくて…と一ロール丸々使ってしまうような(アホな)資源の無駄遣いを防ぐ何とも涙ぐましい工夫です。とはいえ子供のころ力の入れ方がまだ下手糞な時分、この切れ目に沿って綺麗にペリッと切れなくてイライラしたのは私だけではないでしょう。また、スキルが上昇するに従って、この切れ目を無視してロールの上にあるステンレス(場合によってはプラスチックの)刃で綺麗に切れるようになって興奮をおぼえt…話がずれました。
 さて、本日私、インドの会社の厠(かわや)で脱糞をしたわけですよ、脱糞。そのとき気付いたんです。このペリッとする切れ目が二枚の紙でズレている事に。
 ロール型のトイレットペーパーはティッシュペーパー同様、基本は二枚がさね、これはインドも変わりません。この二枚重ねの上の紙と下の紙、こいつらの切れ目がズレちゃってるんですよ。数センチも。 もうね、私のスキルが半端無いから良かったものの、そうでもなければ見事にグシャって、気持ち悪い思いするの必至ですよ。まあ、御聡明な諸君らならお気づきの通り、このズレはおそらくは中の厚紙からまいてゆくに従って、一枚目と二枚目で発生する距離のズレから出てくるんでしょうね。ほら、エスカレータの手すりと実際に足乗っける場所の速度が微妙にズレてて、「俺は意地でも離さない!」と強情に手すりの一箇所をつかんでいると、段々前の人に突っ込んでいってしまうアレです。
 以前このブログでも紹介したかと思いますが、インドではいまだに紙を使わないで、「拭く」人がいます。トイレの大きい方ではほぼ必ず、といっていいほどの割合でハンドシャワーが用意されてますし、田舎の方ではもう紙はなく、大小のバケツに水道、之だけですよ(使い方は知りませんが…)。この前の旅行のときも、紙ないのに脱糞してしまって、仕方なくフェイスウォッシュのスースーする紙で拭くという局地に立たされました。懐かしい思い出です。このような未だに紙を使わない文化が、この「切れ目」の違いを生んだのではないかと、総想像した次第。
 と、まあ、そんなワケで長くなりましたが、日本の文明の発達の素晴らしさを感じた一瞬でした。おしまい。
 あ、旅行のときティッシュぐらい持てよって突っ込みは無しで。